昨今、国内外の名だたる大企業が粉飾決算、技術データ偽装といった、あるまじき行為により株主ばかりでなく社会的にも厳しく糾弾され、その存立基盤さえ危うくしています。そして、その余波を受けた取引先もまた苦境に陥っています。
そのようなことにならないために清廉なデータ経営を行うことが企業存立の必須の要件になってきており、以下のニーズが高まっていると認識しています。
◆社内データの不正検知および防止策
◆関連会社データの不正検知策 : 本社がいくら清廉にしても関連会社が不正を働けば本社の責任は免れません
◆取引先データの不正検知策 : 与信管理の補完となります
ランキング分析のうち、ベンフォード分析を使ったマネジメントです。数字の出現分布原理だけでデータ偽装の疑いをチェックする方法であり、以下の特徴があります。
◆専門知識(例えば財務諸表の知識)がなくてもチェック可能
◆データさえ手元にあれば、極短時間(10分程度)で分析可能
◆経営データ、技術データを問わず分析可能
図F-1 粉飾が発覚した某社財務諸表データ分析の例
この方法では具体的にどのデータが改竄されているのかは不明なので、以下のマネジメントになります。
◆この方法で不正の疑いをチェック
◆疑いが発見されたら精査
◆継続的なチェック活動
相互チェックが簡単なことから、継続的なマネジメントにより不正を行いにくい社内風土が醸成されていきます。従って定期的なチェック活動により、PDCAサイクルを回すことが重要です。不正検知精度は高いとは言えませんが、多くの人が管理に関与することが可能な方法であり、浄化作用が確実に働いてきます。
この方法は新しい方法ではなく、むしろレガシーな方法に属します。会計事務所、税理士事務所あるいは取引先がこの方法で御社のデータを密かにチェックしている可能性があります。
元来制御されたデータ(製品寸法や成分値)には適用できません。